SIMロック解除がどれほどのことか
携帯のコンテンツ制作者、アプリ制作者は実に涙ぐましい努力をしている。
クライアントはマルチキャリア対応を望み、キャリアはそれぞれ相容れない仕様の端末とサービスを展開している。
はっきり言ってマルチキャリア対応の携帯コンテンツや携帯アプリを作ることほど不毛な作業はないと思う。
現在、私も携帯コンテンツ制作にかかわる者の一人だが、いつも思うのはまったくワールドワイドでない日本の携帯電話産業は、コンテンツやアプリに対する共通の仕様が存在しない。すべてキャリアが握っている。「XHTMLに準拠」などと聞くが、ドコモはようやく外部スタイルシートが使える端末が最近出てきた。
インフラが商品とサービスの展開方法を決めてしまっているこのビジネスモデルはなかなかうまくいかないことが多いし、PCに比べてセキュリティがあまりよろしくないこともある。SSL通信化ではセッション情報などは使えないため、自前でセッションIDを元にセッションを使える仕組みが必要になる。
このたびSIMロックが解除されユーザーがキャリアを自由に選べるということがうわさされている。同時に多方面で問題点も指摘されている。
この動きはコンテンツ制作者側からすると不穏な動きに見えてならない。キャリアの公式サービスである課金コンテンツなどはいったいどうなるんだろう。