Linuxのファイルシステムの概念
Windowsなどとは異なりLinuxにはドライブという概念が存在しません。
どういうことかというとWindowsはマイコンピュータを開けばCドライブ(大体メインのHDDのこと)、Aドライブ(FDDドライブ)、CD-ROM用のドライブといった感じになってます。ですがLinuxにはそういった概念は存在しません。Linuxはこれらのドライブをファイルシステム上に「マウント(mount)」することで認識します。そうすることでLinux上でこれらのドライブが利用可能となるのです。マウントの概念は、慣れるまでは少しわかりにくいですが、覚えてしまうといろんな応用ができることがわかります。
例えば、デフォルトでのインストールでは、Linuxは/devというところに利用可能なドライブが自動でマウントされます。FDDやCD-ROMドライブを利用可能にするには、たとえマシンにあらかじめ設置されていたとしても、マウントしない限り利用できません。
現実世界にたとえるなら、あなたがメモを取るために机にノートを広げます。そうするとノートを利用することができますね。具体的には過去のメモを見たり、新しくメモを取ったりします。これはFDDなどをファイルシステム上にマウントすることと捕らえてもらえればいいです。逆に、もうメモを取ったからノートをしまおうという行為を「アンマウント(unmount)」といいます。これをすることでマウントされていたドライブはマウントするまで利用できなくなり、ファイルシステムからは参照できなくなります。
なんとなくイメージできたでしょうか。このマウントは別のファイルシステムを自分のファイルシステム上にマウントすることもできます。例えばLAN内のWindowsマシン上の共有ディレクトリをLinux上にマウントしたり、複数のLinux上の共有ディレクトリをマウントすることができます。
マウントの意味は「乗る」とか「上る」というものなので、そう考えるとファイルシステムという根幹のシステムにドライブを載せて利用可能にするということがいえますね。
マウントの概念はコマンドの使い方のところでもご紹介します。