Wowza Media Server Proのインストール
何はともあれ、まずインストールしてみなければわかりません。大まかにその流れを確認しておきます。
- Java 1.5以降のインストール(できればSDK(開発キット)をインストール)
- Wowzaフリーライセンスの取得
- Wowzaのインストール~起動(今回はフリーライセンスのWowzaMediaServerPro10をインストール)
ざっくりいうとこんな感じです。ではまず1からはじめましょう
1.Javaをインストールする
Wowza はJavaで開発されています。Javaアプリケーションの実行にはプラットフォームにJavaの実行環境がインストールされている必要があります。運用 することを考えても、Javaの実行環境(JRE)のみでもかまいませんが、せっかくなのでJavaの開発キット(SDK(JDKとも呼ばれます))をイ ンストールしておきましょう。ちなみにバージョン1.5移行といっていますが、これはWowzaのバージョンによります。Javaが最新であっても Wowzaがそれに対応していないこともあるので、Wowzaのオフィシャルサイトで確認しておきましょう。ちなみにWowza1.5~1.7は Java1.5で問題なく動作します。それではSun MicrosystemのダウンロードページからJavaをダウンロードし、オフィシャルのインストールガイドに従ってJavaをインストールします。
参考サイト:Java開発環境のインストール
インストールが完了したら本当にJavaがインストールされているか確認しましょう。以下のコマンドで確認できます。
# java -version java version "1.5.0" gij (GNU libgcj) version 4.3.0 20080428 (Red Hat 4.3.0-8) Copyright (C) 2007 Free Software Foundation, Inc. This is free software; see the source for copying conditions. There is NO warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
2.Wowzaフリーライセンスの取得
Wowza の本家が紹介するステップとは前後しますが、ライセンスを取得しておきます。Wowzaはライセンスを取得しないと機能しません。たとえフリーであっても です。フリーライセンスの取得ページで、必要項目を入力して送信する、入力したメールアドレス宛てにライセンスキーが送られてきます。まずはこれを取得し ておきましょう。国によって州や都道府県名の入力を促されることがあるで気をつけましょう。
私の場合、メールが届くのに少し時間がかかったので、届くまでの間にWowzaのインストールをしてしまいましょう。先にStep2をしたのはこのためです。
届いたメールには大文字アルファベットと数字の羅列で「-(ハイフン)」で区切られた、5桁5つ綴りのライセンスキーが送られてきます。これは重要ですので、メール自体を残しておくようにしましょう。
3.Wowzaのインストール
Wowza をインストールします。Wowzaのオフィシャルサイトから、「DOWNLOAD FREE」をクリックしダウンロードページへいきます。もちろんLinux RPMでダウンロードしてください。「Linux RPM Installation」をクリックて「DOWNLOAD NOW」でダウンロードです。これをサーバーの任意のディレクトリにアップロードしてください。そしてLinux上で「To Install:」に書いてあるコマンドを実行します。スーパーユーザーですれば「sudo」コマンドは省略できます。っていうかそのほうがいいですよ。 Linuxのディストリビューションによってはできない場合もありますから。以下がインストール用のコマンドです。
# chmod +x WowzaMediaServerPro-1.7.0.rpm.bin # ./WowzaMediaServerPro-1.7.0.rpm.bin
まぁ、大体「yes」でインストールを進めていきます。まず、ソフトウェアのインストールが完了したら、初期セットアップをします。WowzaはJavaで動作するため、Javaの実行コマンドまでのパスを/usr/local/WowzaMediaServerPro/bin/setenv.shを記述します。
# cd /usr/local/WowzaMediaServerPro/bin/ # vi setenv.sh
3行目の_EXECJAVAの代入値にjavaコマンドまでのパスを記述します。Javaはだいたい/usr/にインストールされます。以下はあくまでも例ですので、お使いの環境に合わせて変更してください。大体/usr/java/jdk[VERSION]/bin/javaになります。
_EXECJAVA=/usr/java/jdk1.5.0_18/bin/java
ちなみにデフォルトでJavaがインストールされていても、Wowzaとあわないことがあるので、適したバージョンのJavaをインストールしましょう。Javaの場合、別バージョンの同居が可能です。次に初期化シェルを実行します。実行するとすぐにライセンスキーの入力を求められますので、取得したライセンスを入力します。
# /usr/local/WowzaMediaServerPro/bin/startup.sh Please enter serial number: XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX AAAAA-BBBBB-CCCCC-DDDDD-EEEEE
これでWowzaが立ち上がります。Wowza(起動・停止・再起動・状態表示)のコマンドは以下のようになっています。
# /etc/init.d/WowzaMediaServerPro start # /etc/init.d/WowzaMediaServerPro stop # /etc/init.d/WowzaMediaServerPro restart # /etc/init.d/WowzaMediaServerPro status
ちゃんと起動しているか、以下のコマンドで確認します。
# ps aux | grep wowza root 2436 0.5 11.5 1000504 29524 ? Sl 10:59 0:29 /usr/java/jdk1.5.0_18/bin/java -Xmx768M -Dcom.sun.management.jmxremote=true -Dcom.wowza.wms.AppHome=/usr/local/WowzaMediaServerPro -Dcom.wowza.wms.ConfigURL= -Dcom.wowza.wms.ConfigHome=/usr/local/WowzaMediaServerPro -cp /usr/local/WowzaMediaServerPro/bin/wms-bootstrap.jar com.wowza.wms.bootstrap.Bootstrap start root 2762 0.0 0.2 2048 560 pts/0 S+ 12:21 0:00 grep wowza
ここで、上記プロセス一覧の1行目がでてきてない場合、Wowzaは起動していません。Wowzaの起動コマンドで「OK」と表示されてもプロセスが立ってないことがあるので、気をつけましょう。ここまで終わったら、エラーが出ていないかログを確認します。
# tail -f /usr/local/WowzaMediaServerPro/logs/wowzamediaserverpro_access.log
Ctrl+Cでログ表示をキャンセルできます。エラーがでている場合は何か設定を誤っています。とりあえずインストールしただけなので、通常なら問題ないはずです。
ですがストリーミングにはもう何個か設定が必要です。道のりは遠いですねぇ。